7月 16

この時期はとにかくエアコン工事ネタに尽きてしまいますが・・・
このブログに訪問してくださっている方々の検索ワードを見ても、「」「」「」とエアコンの関連記事が大半ですので、もう少しエアコン工事について書きたいと思います。

激安エアコンについて。
大手量販店などでチラシやCMの特価商品をご覧になることが多いと思います。もちろん消費者様が求めているものを安く提供するという点では妥当な販売戦略だとも思いますが、本当にそれってお得なのでしょうか?

まず、ごく一般的なエアコンの価格。最近はオープン価格というものが多いので判断は難しいのですが、家庭用の2.2kwタイプ(換気や自動クリーニングどの特別な機能は無し、有名メーカー品)であれば¥55,000(税込)位が相場だと思います。
設備用の業者向け商品では仕入れ価格が¥35,000~¥40,000というところですが、複数台購入が前提であったり十分なサポートが保証されなかったり、もちろん運搬無しだったりと個人ベースで購入するにはリスクが大きいです。

次に取付工事費。これも業者さんによってまちまちですが、新設で標準工事なら¥10,000~¥20,000といったところでしょう。材料費は最低限の部材だけで¥3~4,000程度。つまり実質工賃は¥6,000位になる訳です。(高級な部材を使えば材料費だけでも¥10,000位になります。)

これだけで見れば、かなり良い条件が揃っても機器の仕入れから含めて全て業者さんにお任せで一番安くて¥45,000~という事になります。

しかし大手家電量販店では『工事費込みで¥39,800!』などという、特価品があります。当然、大量仕入れだとか数量限定だとか、企業努力などの理由もあるでしょうが、消費者はここまでして販売している裏に隠された真実を見極める必要もあるのではないでしょうか?

昔から『バッタ品販売』と呼ばれる問屋やメーカーの不良在庫を処分するために原価ギリギリまで落とした商品を買い付けて『特価』と言って販売する手法はありますが、最近ではメーカーは不良在庫や型落ち品は回収してリサイクルした方が効率がよいという方向性を打ち出していますので、バッタ品はそんなに出回る可能性は低いと思われます。
では、なぜこんなに仕入れが安くできるのか?
例えばエアコン専門メーカー外の製造品なので原価が極端に安い。・・・国外で大量生産した商品であったり、昨年モデルの筐体(箱)のデザイン変更のみで開発費が殆どかかっていない。などの理由があるでしょう。もしかすると販売開始直後から問い合わせ(トラブル)が発生している商品だが使用には支障が少ない(例:室外機の騒音等)ので、早く処分したいために卸価格を下げてしまっているもの。なども考えられると思います。

次に、工事費の削減。大手量販店などでは、取引業者に対して『キャンペーン協力価格』を提示してくるケースがあります。通常では1台の新設委託料金が¥8,000なのに、「チラシ品に限り¥6,000でお願いします。」というパターンで、協力要請をするわけです。これは強要ではないのですが・・・大半の業者さんはそう感じているはずです。というのも、大手量販店の工事手順は、依頼があるとその店舗倉庫に商品を受け取りに行き、運搬してお客様宅に訪問工事。完了のサインを受け取り、処分品やゴミなどと一緒に量販店へ持ち込みする。という流れになりますが、当然業者さんはその交通費を負担する必要もあり、訪問時間の打ち合わせでお客様にTELもしますので通信費も負担。更にはオリンピックなどの影響で銅の価格が高騰して材料費も以前より負担が大きくなってきているわけで・・・幾ら沢山の工事依頼が来ても微々たる利益しか残せないというのが現状ですから、たとえキャンペーンとはいえども¥2,000減は死活問題となる訳です。こうなると、工事屋さんは質より量を選ばざるを得ません。通常なら2時間かけてする作業を1時間足らずで行い、1件でも多く処理するがために・・・「手抜き工事」をやらないとは断言できません。

さて、そう考えたときに『工事費込み¥39,800の特価エアコン』はどうなのか?という答えは自ずから答えが出るでしょう。
もちろん予算が無いから何でも良いと仰るならば、否定はしません。ただし、1~2年で壊れても、真空引きをして貰えない手抜き工事だったとしても、水漏れやガス漏れがあっても、文句を言えるべきものでもないのかもしれません。

ついでに言うなら・・・販売店では工事業者の区別は特になく、通常品であろうと激安品であろうと同じ工事屋さんが同地区を巡回して取付工事をしています。下手をすると複数の量販店を掛け持ちしている工事屋さんもおられます。さらに言うならば・・・大半の販売店は直接工事をする訳ではありません。ここには工事仲介料が発生している可能性が高いです。(これらが何を意味するのかは閲覧者の方々の判断に委ねます。)

壊れない機器(保証も含めてサポートに不安がない)、手抜きのない綺麗な工事で、心身共にエアコンの快適さを求めるのであれば、チラシや特価に惑わされずに予算に余裕を持って自分の納得のいく商品を購入して、信頼のおける工事店に作業をして貰ってください。

安物買いの銭失いにならないよう・・・

投稿者 awpek \\ tags: , , , ,

トラックバック URL

2 件のレス to “激安エアコン”

  1. 梵天丸 Says:

    検索からきました。ちょっと違うかな?と思うことがありコメさせていただきます。

    >だし、1~2年で壊れても、真空引きをして貰えない手抜き工事だったとしても、水漏れやガス漏れがあっても、文句を言えるべきものでもないのかもしれません。

    これは賛同できません。
    そういった事情は業者のものであり、消費者にその責を求めるのは根本的に違います。
    手抜き工事しかできないのであれば、受けなければ良いだけです。
    それでも受けないと食えない、というのはその業者さんの努力不足です。
    実際には大手家電の言うなりにならないとならない事情は、わかりますが、そこでなんとか利を出すために手を抜く、というのはあってはならないことであり、正直同情の余地はありません。

    家電に関しては、実際には再販防止法を事実上無視して消費者に不利益を押しつけるなど問題が多くあります。

    安い工事費でも、食っていけるよう体質を変える努力をするのが前提であって、それを手抜きで終わらせようとするのは、もはや「仕事」とはいえません。

    家電業界関係者には猛省願いたい。

  2. awpek Says:

    更新をサボっていたため、コメントに気づくのが遅れてしまいました。
    申し訳ありません。
    私の文章表現が曖昧で誤解されているようですので一言。

    梵天丸さんが「手抜き工事=工事側の責任」とご指摘があるとおり、これは当然やってはならない行為であり、重要な責任問題です。しかし現実問題としてそれが否定できないという点は、全うに工事を行っている工事会社にとっては目の上のたんこぶのようなもので、正当な対価を受け取ることが出来ないケースが業界に蔓延しているという事なのです。

    各請負契約書には当然のように、「真空引き」「リーク(ガス漏れ)点検」「排水確認」などの記載はあります。ですから、結果的にそれを守っていない工事店が悪いというは間違いないでしょう。しかし、設置後に故障や事故などのクレームが発生し、原因が手抜き工事だったとしても委託元からは注意のみ。頻繁に発生するようなら取引停止の措置。
    しかし、その工事を行った工事店や作業者はまた別の取引先と契約し、同じ事が繰り返されているのが現実。という事は知っておきたいという意味だったのです。

    あまり詳しく書きすぎるとどこかしらの企業や個人に対しての当てつけにもなりますのでそれは遠慮させて頂いていますが、エアコン工事を行っている人の全てが免許保有者ではないという現実、それを黙認している委託者。販売店。行き着けばメーカーさんまで。誰がどうやって取り締まるのか?結局はモラルの問題でもあると思います。

コメントをどうぞ。